釈迦ヶ岳
〜急坂の岩ヶ峰尾根挑戦と紅葉・展望を期待して〜
<八風キャンプ場奥P〜岩ヶ峰尾根〜山頂〜県境稜線〜八風峠〜八風渓谷〜P>
2021/11/3(水)
南峠(後方は竜ヶ岳)
 新型コロナウイルス感染拡大による県外移動の自粛で鈴鹿の山の登山ができなくなり、2020年4月以来1年半振りの山行となった。
 釈迦ヶ岳は初めて登る山であるが、バリルートとされる急坂の岩ヶ峰尾根を登り眺望の良い稜線歩きを楽しんだ後、八風峠からの道を下る周回コースを計画した。八風峠越えの道は、近江商人が利用した古道で以前に東海自然歩道を歩いた際に峠に八風嶺鎮神社の八風大明神が祭られていることを知りいつか登ってみたいという思いもあった。
 急速に体力の落ちる年齢なので、自宅近くの猿投山(629n)の登山を繰り返したりバリルートでルートファインディングの感覚を磨いたりと、体力や登山技術の維持に努めてきた。今回の計画も標高差と過去の経験からの歩行速度を考慮して慎重を期した。
・ 岩ヶ峰尾根は、ルート上に急坂のザレ場や両手を使って登る岩場が何か所もある。標識は全く無いが赤ペンキマークや赤リボンが多く付けられていて迷うことは無かった。しかし、ザレた道はスリップし易く岩場も難易度が増すので下りは避けたいと思った。当日の歩行時間は、年齢相応にゆっくりであるが計画と殆ど同じ時間で登頂と下山をすることができた。疲れも少なく事前の体力の調整や慎重な計画が功を奏したようだ。
・ 御在所岳の紅葉のニュースに合わせて計画したが、赤い紅葉が少なく赤く紅葉するはずのゴヨウツツジは標高に関係なく全てといってよい程茶色く枯れていた。しかし、午後には霞が薄れてきて伊勢湾や遠くの山並みも見られようになり、心地良い青空の下、綺麗に色付いた山肌や眺望を楽しみながら快適な稜線歩きをすることができた。
・八風峠越えの古道は、川沿い付近は昔とは道筋が変わっていると思われるが、昔の面影を感じる所もあり荷物を担いで峠越えをした近江商人の姿を忍ぶことができた。
    ○歩行距離
    (含標高差)
P<0.4km>岩ヶ峰登山口<1.8km>北山<0.8km>岩ヶ峰<0.8km>岩ヶ峰尾根分岐<0.4km>釈迦ヶ岳<0.4km>釈迦ヶ岳最高点<0.4km>釈迦ヶ岳<2.0km>南峠<0.2km>仙香山<0.2km>中峠<0.6+(0.3)km>八風峠<1.2km>中峠・八風峠分岐<0.8km>南谷出合<1.4km>P  12.5km
    ○歩行時間 P7:51-7:56岩ヶ峰登山口-8:07赤ペンキマーク渡渉箇所-9:35北山-10:18鏡岩?-10:32岩ヶ峰-11:09岩ヶ峰尾根分岐-11:28釈迦ヶ岳-11:37釈迦ヶ岳最高点-11:46釈迦ヶ岳(昼食)12:11-13:10南峠-13:20仙香山-13:24中峠-13:30北仙香山分岐(ルートミスで山頂往復)45-13:56八風峠14:03-14:35中峠・八風峠分岐-15:03南谷出合-15:20八風神社中の鳥居-15:39P  7時間48分
    ○ 駐 車 地 八風キャンプ場先の最奥駐車スペース(10台程度、登山ポスト有り)<手前の道路脇にも10台程度駐車可>
<こちらにも掲載> https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-3714285.html
この地図は、国土地理院発行の電子地形図(タイル)を複製したものである。
登山ポストがある最奥の駐車スペース(7:51)
路面の状態が最悪で数台程度
渡渉箇所の赤ペンキマーク(400m 8:07)
キャンプ場入口近くの林道入口<岩ヶ峰登山口>から300m程)
栃谷川を渡渉 すぐに急登になりその先はザレた登りが続く(8:23)
赤ペンキマークを頼りに落ち葉で分かり難い道を登る
P649先のザレた鞍部へ(9:01)
花崗岩が風化した荒い粒の斜面を下る
鞍部は南側が急斜面の谷(9:02)
ずり落ちないように慎重に通過
赤ペンキマークを目印に岩山の登りへ(9:18)
大岩を相手に両手もフル活用だ(9:20)
時折、北側に紅葉した尾根の眺め有り(9:25)
何故か手前のゴヨウツウジ?は茶色っぽい…
北山手前の緩やかな登り(9:29) 平坦な北山頂上(770m 9:35)
ここもゴヨウツツジは綺麗に紅葉していない
岩ヶ峰の登りへ(9:42) 北側の眺め
岩ヶ峰手前小ピークの岩場・両手をフル活用(9:49)
小ピークの緩やかな道を進む
岩ヶ峰本体の急坂を登る(10:10)
根っこを頼りによじ登った先は崖の縁…
樹木越しでよく見えないが…、鏡岩?(10:18)
岩ヶ峰頂上手前のロープ箇所(10:24)
岩ヶ峰頂上(920m 10:32)
岩ヶ峰頂上付近から竜ヶ岳方面を望む この辺りの紅葉が一番綺麗だった 唯一紅葉していたゴヨウツツジ
背後の黄葉はシロモジ
青空にタカノツメの黄葉が映える(10:41)
イワカガミやシャクナゲも多く春に訪れたい所だ(10:53) ダブルロープ設置の稜線直下の急坂(11:09)
稜線上に岩ヶ峰ルート表示無し、この木が目印
釈迦ヶ岳頂上への登り 四日市市・伊勢湾方向の眺め、霞が酷く残念…
釈迦ヶ岳頂上(11:28)
300m先の釈迦ヶ岳最高点(1097m 11:37)
<折り返し地点>
県境の稜線、右(三重県)・左(滋賀県)
(12:34)
緩やかなアプダウン有り
三重県側が崩壊した崖の縁を慎重に進む(13:03) 日本庭園のような南峠(13:10)
白と緑のコントラストが美しい
仙香山(983m 13:20)
釈迦ヶ岳は1000m前後の稜線が2km以上も続く
四日市市・伊勢湾方向の眺め
霞が薄くなってきた!
中峠(9:24)
北仙香山の登りへ
北仙香山分岐手前のThe rest rock
後方の白い手製標識の所でルートミス
ルートミスした北仙香山からの北方向の眺め(11:34)
御池岳(左最奥)、竜ヶ岳(右)
新しい手製標識に気をとられて直進したようだ
北仙香山頂上方向へ150m程進みGPSを確認
分岐点へ戻って右折(13:45)
三池岳を正面に見て稜線歩く
ラッキー!、霞が薄れて四日市市・伊勢湾、
更に知多半島や後方の山並みも見える
鳥居と八風大明神の碑が立つ八風峠(13:56)
明42に峠にあった八風大明神は多比鹿神社に合祀され、石碑が大4に建てられたという
無事に登山できたことを感謝し、
下山の安全を祈って参拝
多比鹿神社に合祀された祭神は伊勢津彦命
八風大明神はこの神様のようだ(14:07)
つづら折りを下る(14:16)
坂中の地蔵(14:25)
近江商人が荷を背負って通った街道の名残で
この辺りまでは歩き易い下りが続く
中峠・八風峠分岐(14:35)
ここから先は、田光川の渡渉を繰り返した後ごろ石の多い道が続く
左岸から右岸へ渡渉(14:41)
ここには標識があるが無標識の所もある
5分程歩いて左岸へ渡渉、赤ペンキマーク有り
(14:47)
少し歩いて右岸へ渡渉、テープ表示とケルン有り
(14:49)
右岸の河原沿いの道を進む 10分程で背の高いケルンが立つ河原に出て
渡渉すると思いきや…(14:57)
渡渉箇所が分からず
見回すと右岸の岩に赤ペンキマーク有り
右岸の道を5分程歩いて堰手前を左岸へ渡渉
南谷出合(15:03)
石畳のような道を下る 2つ目の堰の端を降りる(15:09)
左岸のごろ石の多い河原を通り、
すぐに山林内の廃林道のような道へ
左手に「御旅所の碑」有り、昔は八風嶺鎮神社の祭礼が行われご神体を乗せた御輿を担いで麓と八風峠を往復して御旅所で休んだということか?(15:17) 右手の「嘉助の碑」、伊左衛門と共に元服式に参加するために、仕事先の近江から田光村へ帰る途中、大雪のために遭難して碑が建てられた 左手の八風神社中の鳥居(15:20)
鳥居の下の道は消滅しているようだ
2つ目の堰を過ぎた辺りから延々と続くごろ石の多い道
小さな沢を渡渉(15:20)
歩き易い平坦な道になってすぐに「伊左衛門の碑」有り、碑文には「文化…中 南無阿弥陀佛 俗名伊左衛門墓」、文化年間の遭難碑のようだ(15:35) 「伊左衛門の碑」を過ぎてすぐに
P(八風峠登山口)帰着(15:39)
八風嶺鎮神社遙拝所の鳥居(八風スポーツ公園横)
多比鹿神社に八風大明神を合祀後も、遙拝所
として鳥居が立つ広い境内が残されている
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