竜ヶ岳(1099m)
〜シロヤシオを訪ねて〜
<石榑峠P〜山頂〜治田峠分岐〜山頂〜石榑峠P>
2022/5/18(水)
 シロヤシオ(ゴヨウツツジ)は、5〜6月に直径3〜4pの白い花を付け、高さが数mになる小高木のツツジである。純白の花が基本だが仄かにピンクを帯びた花もあるようだ。
 愛子様のお印の花であり、那須御用邸に咲く純白の花を見て当時の皇太子ご夫妻が天皇皇后両陛下と相談して決められた。「この純白の花のように純真な心を持った子供に育って欲しい」という願いが込められているという。
 1年毎に開花状況が変わり、2018年が数年に1回の大当たりの年だった。2年後の2020年に計画したが新型コロナで県外移動自粛となり、2021年も同じ理由で登山できず、ようやく今年の登山となった。竜ヶ岳登山は初めてであり、普通のシロヤシオの鑑賞に加えてピンク色を帯びた花も見たかったので登山ルートが短く花を探す時間を確保できるように石榑峠の登山口を選んだ。
 サイクルから言えば今年は当たり年になるが、Web上の情報では今年は花が少ないということだった。しかし、花付きの良い株もあるようなので天気と開花のタイミングを見計らって出掛けた。
・7:50 時点で駐車車両は20台以上あり、道巾が広くて路上駐車できる所は限られているので県境から滋賀県側500mの狭い空き地に駐車した。
・登山口から重ね岩の先までの1km余りは、花崗岩地帯で急坂の尾根道が続く。重ね岩のような崖やガレ場、ザレ場があり、浸食が酷い急傾斜のザレ道の迂回路が彼方此方にある。
・重ね岩を過ぎて暫くして石灰岩地帯になるようで、緩やかな稜線の笹原内の道となり山頂まで500m程続く。
・山頂は360度の展望ができるが、霞が濃くて遠望は期待できなかった。
・山頂から治田峠分岐へは、「白い羊」群の見られる笹原内のやや急で所々に石灰岩のガレがある道を下る。
・重ね岩付近のシロヤシオは、手前辺りから花を見掛けたが枝一杯に花を付けているものから殆ど咲いていないものまで差が大きかった。
・山頂から眺める「白い羊」群は、残念ながら期待できなかったが白い点を所々に見ることができた。
・治田峠分岐付近もシロヤシオの群生地で道沿いに間近に花を観賞できるが、やはり花の付き方は個体差が大きかった。
・ピンクのシロヤシオについての詳しい情報はなく、1時間半も探し回ってようやく見付けることができた。白い花に混じって仄かにピンクを帯びた花が咲いていた。付近に同じような別の木も見付かり同じ親の種子が成長したものだろうと思われた。
・初めての竜ヶ岳登山でありシロヤシオの当たり年と裏年の違いがどの程度なのか分からないが、点在する白い羊や満開に近い状態のものを見ることができただけでも良かったと思っている。
    ○歩行距離
    (含標高差)
P<0.5km>登山口<1.2km>重ね岩<1.1km>竜ヶ岳<0.8km>治田峠分岐.・探索 (2.5km)<0.8km>竜が岳<1.1km>重ね岩<1.2km>登山口<0.5km>P  9.7km
    ○歩行時間 P8:01-登山口8:14-9:35重ね岩39-10:32竜ヶ岳・半昼食55-11:16治田峠分岐12:52-13:17竜ヶ岳・半昼食34-14:16重ね岩-15:01登山口-15:10  7時間9分
    ○ 駐 車 地 石榑峠の県境から滋賀県側500mの空き地、(駐車スペースは8台、それ以上は路上又は空き地利用)
<こちらにも掲載> 竜ヶ岳 〜シロヤシオを訪ねて〜 - 2022年05月18日 [登山・山行記録] - ヤマレコ (yamareco.com)
         この地図は、国土地理院発行の電子地形図(タイル)を複製したものである。
石榑峠(690m)、三重県側は車両通行不可
駐車スペース(8台)、表道はこの先へ続く
竜ヶ岳登山口、登山ポスト(帰路撮影 8:15)
山頂まで最短、いきなり急坂が始まる
最初のお出迎えはヤマツツジ(8:21)
赤がよく目立つ、少し盛りを過ぎている
この先も木立内に多く見かけた
ツクバネウツギ(8:27)
ここで見かけただけだった
ベニドウダンツツジ(8:42)
色が薄く咲き始めのようだ
視界が開けた
重ね岩(左)、笹原が続く稜線(上)
重ね岩の上に人が見える(8:51)
イワカガミ(8:54)
まだ元気だ、この先も彼方此方に…
細い花弁の涼しげなアオダモの花(9:18)
5〜6年に一度しか咲かないという
木曽古道で雪のような花吹雪に出会った
息が上がり休憩、何と眼前にシロヤシオ!
丹沢の袖平岳以来8年振りだ
でも花が少ない…(9:21)
近くには花付きの良い株あり(9:29)
清楚な純白の花だ
満開の株立ちシロヤシオ
「白い羊」群に会えるかな?(9:34)
重ね岩(9:37)
手前の木はシロヤシオだが花はチラホラ…
この辺りにシロヤシオが多い
重ね岩付近のイワカガミ(9:39) びっしり花をつけたヤマツツジ(9:57)
標高が上がり色も鮮やかだ
シロヤシオ(10:04)
葉の赤い縁取りがよく目立つ
花は白いが赤い色素をもっているようだ
急登の後は緩やかな稜線歩き(10:15)
距離は500m程、真に天空のプロムナードだ!
なだらかな山頂に多くの登山者が見える(10:31) 竜ヶ岳頂上(1099.6m 10:32-55)
後方は御池岳(左)、藤原岳(右)
釈迦ヶ岳、御在所岳方面
少し早い昼食タイム(半食)
地面に鹿の落とし物あり、要注意!
琵琶湖方面
湖面らしきものが見えたが写真では無理…
治田峠分岐への笹原内の道10:58) 放牧地?をアップ、点々と「白い羊」が
見えるが「緑の羊」が圧倒的
しかし、「白い羊」が見られたので良しとしよう
群れから離れた「白い羊」の親子(11:04)
左端もシロヤシオだけれど、チラホラ…
後方は静ヶ岳
P1053付近(11:06)
南東側の笹原とシロヤシオ
治田峠分岐付近からの眺める山頂(11:10)
付近にはシロヤシオが多く自生
ネット情報をもとにピンクの花を探す
道の両脇のシロヤシオは花数がひどく違う
静ヶ岳への道や金山尾根降り口の先まで
行ったり来たり
ピンクのシロヤシオには容易に出会えないが
途中のアセビの赤や黄色の芽吹きが美しい
(11:13)
山頂を背景に見る美しいアセビ群落
花と見間違う程だ(11:21)
治田峠分岐付近へ戻って丁寧に探索(11:32)
青空に花の白さが映える、よく見ると
ピンクを帯びた花も混じっているような…
付近を探すと、あった!!!(12:36)
頬紅をさしたように白い花びらが
ほんのりピンクになっている
外にも白い花に混じって
ピンク色を帯びた花のあるシロヤシオあり(12:43)
この木も白い花に混じってピンクの花がある
花の中を覗くと赤い斑点がある
(12:44)
赤い斑点はあるが
白い花だけのものもある
斑点が緑色の白い花もある
個体差により赤い色素が葉だけでなく
斑点や花弁に現れるのかも…
治田峠分岐付近からの田光方面(12:59)
遠目には白く見えるシロヤシオ
かなり個体差のある花のようだ
1時間半の探索後、再び山頂を目指す
山頂にて半昼食(13:17-34)
山頂を過ぎた先の大ガレ(13:41)
北側の迂回路を進み、急坂の下りへ
登山口手前の崖のようなガレ場(14:54)
足場を探しながら慎重に、慎重に…
登山口着(15:01)
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