雨乞岳
〜360度の展望と素晴らしい紅葉〜
<武平トンネル西P〜沢谷峠〜クラ谷〜七人山〜雨乞岳(往復)>
2022/11/12(土)
クラ谷の紅葉
 75歳から始めた「セブンマウンテン+御池岳」への挑戦。新型コロナの影響で遅れてしまい最後に雨乞岳が残った。60年程前に朝明渓谷から往復したことがあるが、深い笹道の藪こぎぐらいしか記憶がなく余り印象に残っていなかった。
 雨乞岳はヤマビルが多いという。以前に岐阜県池田町の峠越えの道で大量のヤマビルの攻撃を受けたことがあり、余分な神経は使いたくないので晩秋のこの時期に計画した。毎年のように道迷いや滑落による遭難が起きている山であり、日没が早い季節なので夜明けとともに出発し一番迷い難いとされるルートを往復することにした。
 
・標高約800mの武平トンネル西の登山口から登るので楽だろうと思っていたが、アップダウンが多く道もワイルドで脚への負担が大きく予想以上に疲れた。しかし、赤テープやリボン、ペンキマークの表示が沢山あり、踏み跡不明瞭な所や渡渉ポイントなどで注意深く表示を確認することで不安なく往復できた。迷い難いルートとはいえ急斜面のトラバースや離れた場所の表示を捜すこともあり、陽が傾き薄暗くなる時間の行動は避けたいと感じた。
・ヤマレコなどの山行記録では、登山口のすぐ先で急坂を直登するルートと東へう回するルートが見られる。計画では直登する道を往復することになっていたが復路はいつの間にかう回ルートを進んでいた。先行者もいて疑問を感じることなく暫く進み、右へ曲がるのでう回ルートだと分かった。ゴール間近なので先へ進んだが、国道を通る車の音も聞こえ注意が疎かになっていて予定外のルートに入り込んだようだ。
・「紅葉には少し遅いかな?」と思っていたが、クラ谷の紅葉は最高でその先の葉を落とした自然林の中を歩くのも心地良かった。東雨乞岳頂上からは、琵琶湖・比叡山方面は霞んでいたが鈴鹿の山々をぐるりと見渡すことができた。
・藤原・釈迦・御在所・鎌・雲母・入道・野登の各山麓を経由して鈴鹿峠に至り、更に鈴鹿最南端の山々や田上山地、音羽山、比叡山を越えて西へ西へと歩いた東海自然歩道踏破の記憶が懐かしく蘇ってきた。
・ルートは緊張感のある急斜面のトラバースから始まって、心地良い谷歩き、繰り返す渡渉、自然林の中を辿る道、背の高い笹道、360度の展望等々、変化に富み「セブンマウンテン+御池岳」の中でも外にはないワイルド感満載の独特の良さがあると思った。
・高齢者の遭難事故のニュースが相次ぎ自身の体力低下による事故への不安もあったが、5年目にして「セブンマウンテン+御池岳」を無事に完登できた。80歳も目前となりこの雨乞岳が鈴鹿の山の最後の登山となった。残念だが事故も無くここまで出来た自分の健康に「感謝、感謝」である。
    ○歩行距離
    (含標高差)
P<0.1km>武平トンネル西登山口<1.3km>沢谷峠<0.6km>クラ谷分岐<2.9km>七人山のコル<0.3km>七人山<0.3km>七人山のコル<0.8km>東雨乞岳<0.5km>雨乞岳<0.5km>東雨乞岳<0.8km>七人山のコル<2.9km>クラ谷分岐<0.6km>沢谷峠<1.5km>登山口<0.1km>P  13.2km
    ○歩行時間 P6:30-6:33武平トンネル西登山口-7:28沢谷峠-7:50クラ谷分岐-8:18クラ谷(軽昼食)33-9:16七人山のコル-9:24七人山27-9:33七人山のコル-10:12東雨乞岳18-10:38雨乞岳50-11:10東雨乞岳(軽昼食)26-11:51七人山のコル-12:58クラ谷分岐-13:17沢谷峠-14:15登山口-14:16P  7時間46分
    ○ 駐 車 地 武平トンネル西側南駐車場(15台位)
<こちらにも掲載> http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4910719.html
この地図は、国土地理院発行の電子地形図(タイル)を複製したものである。
トンネル西側P到着時(5:25)に6台駐車
向かいのスペースにも数台
6時には満車になった
明るくなるのを待ってP入口のポストに届投函
登山口へ(標高806m 6:33)
紅葉期の土曜日なので多くの登山者あり
登り始めていきなり紛らわしい赤テープあり
左に薄い踏み跡の急坂があったが先行者の後を追い、谷を直進せず左へ折れる踏み跡へ
急坂を登った所の
「雨乞岳」標識を見て一安心
(復路はここを通らず?う回ルートに入った)
崩壊斜面を通過
その先も赤テープやリボンを確認しながら
細い踏み跡を辿る
杉の人工林内のトラバースとアップダウンの道が続く
赤テープが誘導してくれる
紅葉が期待できそう! ロープが設置された崩壊箇所あり
位置を示す看板B(標高920m 7:28)
沢谷峠付近だが峠名表示に気付かなかった
クラ谷分岐までの下り
沢を横切る所に赤ペンキマークやテープ表示あり
クラ谷分岐(標高870m 7:50)
コクイ谷へ迷い込まないように注意看板が立つ
左の沢へ進み右手の急坂を登降した先がクラ谷
クラ谷への下り
すぐに急斜面のザレ場のトラバースあり
慎重に…
クラ谷の沢沿いの道
沢に道があるように見えるが
リボン表示がある木の根の上がルートだ
渡渉ポイントに赤ペンキマークあり
この先、渡渉を繰り返す
この時期は水量が少なくて楽々通過だ!
紅葉が綺麗になってきた!(標高880m)
色付いた木々の下で休憩(軽昼食) 谷底の快適な散歩道を行く(標高(900m) クラ谷最上部(標高1010m)
落葉した木々が多くなってきた
七人山のコル(標高1024m)
右手の七人山を往復
七人山頂上(標高1073m)
木々が一面に立つ頂上は独特の雰囲気あり
樹間越しに東雨乞岳見える ブナが多く育ち太い幹も見られる 七人山のコルへ戻って東雨乞岳へ
ここからは今日一番の急坂の登りが続く
背の高い笹道に変わってきた
粘土質で復路の下りはスリップ要注意
東雨乞岳頂上(標高1225m 10:12)
鈴鹿の主な山を見渡すことができる
思い思いにくつろぐ20人以上の登山者あり
霞のため遠望できないが360度の眺め!
イブネ(左端の禿げた辺り)
御池岳(その後方のなだらかな山)から右へ
藤原岳、竜ヶ岳、右端の釈迦ヶ岳
山頂にドームが見える御在所岳
尖った鎌ヶ岳
その間に見えるのは雲母峰のようだ
鎌ヶ岳に連なる切り立った稜線の鎌尾根 琵琶湖方面・比叡山方面
霞んで良く見えない…
雨乞岳へは尾根の笹道を進む
所々背丈程の笹あり
稲ヶ谷と鎌ヶ岳から連なる山々
鎌ヶ岳、仙ヶ岳(右端双耳峰)、野登山(その左後方)
雨乞岳山頂(標高1238m 10:38)
狭く腰を下ろして休める場所は少ない
南雨乞岳と南西方向の山々
条件が良ければ大台ケ原も見えるという
南雨乞岳後方に相似形の3つの山が並ぶ光景
真実なのか幻なのか…???
<後日ヤマレコの投稿写真を見て真実と判明>
東雨乞岳へ戻る
頂上に沢山の人々の姿が見える
笹道は足元の見えない所もある
所々に岩が潜み不用意に歩くと躓く
東雨乞岳で軽昼食後クラ谷経由で下山(11:26)
クラ谷の紅葉は陽を浴びて朝より
一段と輝いていた
青空に映える輝く程の黄金色!
心地良い沢沿いの道を下って行く 朝見過ごした沢谷峠表示(13:19)
マイナールートへ迷い込まないように注意看板あり
GPSで登山口へのルートを確認
恐怖感もある急斜面のトラバース
木の根(赤マーク)に躓かないように足元要注意!道幅が狭くバランスを崩したら谷へ滑落も…

朝は気付かなかった崩壊した道
登山口へのう回ルートかも?
「表示の根を掴んで体を確保せよ」ということか…
登山口付近のう回ルート沿いで見た台杉の巨木 P帰着(14:16)
計画通り陽の高い時刻のゴールに安堵の一息!
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